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法令:賞与請求権の発生

賞与などの臨時の賃金を制度として支給する場合には、就業規則にその支払いに関する規定をおく必要があります。

通常の賃金請求権であれば、労働契約時に確定された額を根拠に、労働基準法をもって担保されています。しかし、賞与の場合は労働契約時にその支給内容まで明示されることは稀であり、就業規則上も「会社の業務成績に応じて支給する」旨の規定を設けているのが通例です。つまり、期日および金額が確定していませんので、債権を特定することができず、具体的請求権は発生しないことになります。

判例でも、就業規則上「定期賞与および臨時給与は、支給の都度細部を決めて支給する」という規定のみでは具体的請求権は発生しないと判示しています(東京高裁/昭和59年9月27日)。反対に、「会社は、毎年6月および12月に、基本給月額の3ヵ月分に相当する額の賞与を支給する」といった旨の規定を就業規則または労働契約上で設けている場合には、賞与の支払期日および金額が明確なので、具体的請求権が認められます。この場合、会社は適法な改定手続きを行っていない限り、賞与の支払いを拒むことは出来ません。