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Q&A:経歴を詐称していた社員を解雇することはできますか?

1年前に中途で採用した社員の同業の会社の元上司に仕事で偶然会う機会がありました。
現在当社で働いているその社員について話題がのぼったところ、実は当社に入社する前に在籍していた会社の数が、こちらの把握しているものより、二社多いようなのです。社に戻って本人に事実を確認したところ、経歴詐称を素直に認めました。当社では書類選考の際、転職回数や在職期間を重要視していましたので、採用を担当していた私には大きなショックでした。採用段階では気づかず、経歴を詐称するような人物を採用したことがとても残念でした。
この経歴詐称を理由にこの社員を解雇することは法律上、問題ないでしょうか?

経歴詐称は、懲戒解雇の一般的な事由には該当していますが、法的に解雇が可能かどうかの判断はいくつかポイントがあります。

重要な経歴の詐称である場合は解雇事由として認められる。軽微な経歴詐称は懲戒事由に該当しない(仮に該当したとしても、相当性を欠く)とされます。
②詐称された経歴が重要なものかどうか。最終学歴、職歴、犯罪歴などが該当します。
③採用後の時間の経過の程度。
重要な経歴の詐称であっても、経歴詐称したまま採用した従業員が大過なく数年間に亘り勤務したような場合には、会社に順応して勤務してるということで、解雇が認められなかった判例もあります。逆に数年間に渡り勤務していても、その責任を認める(解雇を認める)場合もあります。

どちらにしても解雇は会社側から一方的に(従業員の意思とは関係なく)会社を辞めさせるという、懲戒の中で最も厳しいものです。一般的な解雇事由に該当する、というだけで簡単に進められるものではありません。これを機会にどんな時に解雇されるか、という懲戒規定を整備することを強くお勧めします。